51 research outputs found
無意志自動詞の可能表現に関する研究 : 中国人日本語学習者の使用状況を中心に<研究論文>
本稿では、アンケート調査とインタビュー調査を行うことにより、中国人日本語学習者(以下、CL)が可能の意味を現す無意志自動詞の基本形を使わない傾向がある、ということを明らかにした。そして、日本語教育現場においては、CLが無意志自動詞の基本形を使わない理由を重視しておらず、これは、多くの教材において関連する説明が少ないことからも明らかである。
また、日本語と中国語の可能表現の違いについて、当該分で述べている出来事が実現するか否かが焦点化されている場合、CLは可能の形態素を挿入する傾向があるのに対し、日本語母語話者(以下、JN)は動作主が想定されない限りは可能の形態素を挿入しないということを、当該の出来事が「習慣性であるか」あるいは「1回性であるか」という条件から論じた。
最後に、CLの無意志自動詞の不適切な使用を改善するための日本語の教え方を、日本語教師および教科書の2つの観点から提案した。textapplication/pdfdepartmental bulletin pape
高品質画像生成法の研究
名古屋大学Nagoya University博士(工学)不適切なサンプリングにより発生するエリアシング(aliasing)は画像品質を著しく低下させる。本研究では、エリアシングを根本的に解決するため、解析的な画像生成手法を確立する。コンピュータグラフィックス(CG)画像は格子状に並んだ画素で構成される。画素は画像の最小単位で、それぞれが赤(R),緑(G),青(B)一組の輝度値で明るさと色を記述する。画素内の1サンプル点に投影される物体の輝度を計算することで画像を生成することはできるが、以下のような障害が発生する。実際には画素は画像上の正方形領域を代表しているので、物体の輪郭線が横切る画素には背景も含めて複数の物体が投影される。画素を1点で代表するとこれらの物体の1つだけから輝度を計算することになるので、輪郭線がぎざぎざに表示されたり、定義されていない模様が表れたりする。物体表面の曲率が大きい場合には、1画素内でも場所により面法線の方向が異なる。このため、画素中の1点だけで輝度を計算しても正しい値にはならない。このようなサンプリングにより引き起こされる諸問題をエリアシングと呼ぶ。エリアシングは画像のごく一部に表れるだけで全体の品質を大きく劣化させる。このため、高品質画像の生成にはエリアシングの厳密な除去が不可欠である。エリアシングを根本的に解消するには、サンプリングせずに画像生成する、すなわち、解析的に画像生成する必要がある。本研究では、解析的な隠れ面消去手法と輝度計算手法を報告する。第1章では従来のアンチ・エリアシング(エリアシング除去)手法を概説し、その問題点を述べる。エリアシングは1画素に投影される物体の領域を正確に求め、その輝度を精密に計算することで削減できる。最も一般的なアンチ・エリアシング手法であるスーパーサンプリング手法では、1画素を複数の点で代表することで画素内の物体の領域を近似的に求める。近似精度は1画素あたりのサンプル数に比例して向上するが、処理時間もサンプル数に比例して増加する。どのような画像生成条件でも確実にエリアシングを除去するには、1画素あたり極めて多くのサンプル点が必要になるので、処理時間が長大になる。スーパーサンプリング手法を用いて実用的な時間で画像を生成するには、エリアシングの悪影響が顕著に現れない範囲でサンプル数を削減する必要がある。しかし、エリアシングの程度は画像生成条件によりさまざまに異なるので、あらかじめ必要十分なサンプル数を論理的に決めることは極めて困難である。実際にはユーザーが経験を基にサンプル数を決めている。このため、確実にエリアシング除去できる保証が無いので、生成画像の品質を検査し、エリアシングが発生する場合にはサンプル点を追加して画像生成をやり直さなければならない。これは極めて手間のかかる作業である。従来手法の中でもクリッピング手法は1画素に投影される物体の領域を精密に決定できるので、エリアシングを確実に除去できる。ただし、クリッピングはアルゴリズムが複雑な上に何度も繰り返さないと隠れ面消去できないので、計算コストは極めて高い。物体形状が多少複雑になったり物体同士の重なりが多くなったりしただけで実用的な時間で処理できなくなる。第2章では、1画素に投影されるポリゴンの領域を効率よく正確に決定するため、直交スキャンライン法と名付けた隠れ面消去手法を報告する。直交スキャンライン法は画面を縦横2方向に走査する。水平走査線は画素の水平境界に配置され、通常のスキャンライン法と同様に画像の左端から右端まで走査して隠れ面消去される。垂直走査線は、ポリゴンの頂点,ポリゴンのエッジと水平走査線との交点,エッジ同士の交点,画像の左右端,を通る場所に配置され、隣合う水平走査線の間を1画素の高さだけ走査される。垂直走査線も通常のスキャンラインアルゴリズムで隠れ面消去する。水平走査線と垂直走査線によりポリゴンは重なりの無い台形領域に分割される。スキャンラインアルゴリズムは走査線とポリゴンとの交差を数値演算の精度で決定できるので、画素に投影されるポリゴンの面積を正確に計算できる。垂直走査線は1画素の高さしか走査されないので、垂直走査に要する計算コストはさほど大きくない。直交スキャンライン法の画像生成時間は1画素あたり4~7本の補助走査線を用いる従来手法の画像生成時間とほぼ等しいことを実験で示す。2.7節で報告する画質評価手法を用いて比較すると、同じ生成時間でも直交スキャンライン法の画像は従来手法の画像に比べずっと高品質である。直交スキャンライン法によりエッジの方向やポリゴンの細さに依存しないアンチ・エリアシングが可能になる。2.8節では直交スキャンライン法に適したフィルタリング手法を報告する。直交スキャンライン法は1画素内のポリゴンの領域を精密に決定できるので、小さいサイズのフィルタでもエリアシングを効果的に除去できる。第3章では画素の輝度値を解析的に計算する反射強度積分法を報告する。曲率の大きな曲面の厳密な輝度値を求めるには反射光の強度を画素内で積分する必要がある。この積分をそのまま計算することは困難なため、反射強度積分法では極座標系で近似積分する。極座標変換により積分範囲は画素内に存在する面法線が作る方向領域と単位球面の交差領域に変換される。積分を簡単にするため、積分範囲をz軸と単位球面との交点を頂点とする単位球面上の三角形に分割する。各三角領域では被積分関数をChebyshev多項式で近似してから代数積分する。多項式近似の誤差を輝度値の量子化誤差(通常のCG画像では表示する最大輝度の1/256)より十分に小さくすることで、正確な輝度値が求められる。現実の物体の稜線や頂点には、製造を容易にする,安全性を高める,見た目を美しくする,などの目的で小さい丸みが付けられることが多い。これらの稜線や頂点をポリゴンで近似すると、ポリゴンは画素に比べ小さく、面法線の方向は1画素内でも大きく変化する。このような曲率の大きい曲面を正しく表示するため、精密レンダリング法を提案する。精密レンダリング法は、直交スキャンライン法を用いて1画素内に投影されるポリゴンの領域を正確に求め、その領域の輝度を反射強度積分法を用いて精密に計算する。精密レンダリング法は丸められた稜線や頂点に現れるハイライトや陰を正確に表示できる。画像生成実験によりこれらのハイライトと陰が物体の実在感を高める上で重要な役割を果たすことを示す。高度のアンチ・エリアシングと正確な輝度計算とを同時に提供する精密レンダリング法は写実的な画像を生成する上で極めて有効な手法となる。第4章では面光源で照明される場合の輝度計算手法を報告する。日常的に用いられる光源は面光源で近似できるので、現実的な画像を生成するには面光源で照明することが不可欠である。物体表面での反射は鏡面反射成分と拡散反射成分とに分けられるが、従来手法では拡散反射成分しか解析的に計算できない。鏡面反射成分の計算では面光源を点光源の集合で近似する必要があるため、エリアシングが発生する。本章で述べる面光源照明法は両方の成分を解析的に計算することでエリアシングを厳密に除去する。面光源照明法は多角形の完全拡散光源で照明し、入反射のエネルギーを保存するように改良したPbongの反射モデルを用いて輝度計算する。はじめに、視線方向の正反射方向がz軸となるように極座標変換を行い、光源内での平面積分を球面積分に変換する。輝度計算する点を原点とする単位球面に光源を投影した領域が積分範囲になる。次に、積分範囲を単位球面上の三角形に分割する。分割により、2つの積分変数の一方を代数積分できる。残りの変数は被積分関数を十分に高い次数のChebyshev多項式で近似したのち代数積分する。面光源照明法はハイライトを正確に表示できる。反射の鋭さを自由にコントロールできるのでぼんやりとした鏡面反射も表示できる。解析的に輝度計算するのでエリアシングが発生する心配はない。これらの特性は画像生成実験で証明される。画像生成速度を比較しても、反射が鋭い場合や光源が物体に近い場合には面光源照明法は点光源近似手法よりも高速である。第5章では反射強度積分法と面光源照明法とに共通する輝度の球面積分をテーブルを用いて高速に計算する手法を報告する。本研究は精密な画像生成を目的としているので、画像品質を犠牲にする高速化手法は研究の主旨に反する。本章で述べるテーブル積分法は、輝度値の計算誤差を量子化誤差以下に保つために、反射特性関数が急峻に変化する部分では標本点を細かく、緩やかに変化する部分では標本点を粗く配置する適応分割テーブルを用いる。標本点が不等間隔に配置されるので、入力された値を標本点の位置を格納したインデックステーブルとバイナリサーチで比較することで参照する標本点を決定する。誤差評価実験により90×90適応分割テーブル積分の近似精度は10次Chebyshev近似積分の精度に匹敵することを示す。画像生成実験で90×90適応分割テーブルを用いれば十分な画像品質が得られることを確認する。適用分割テーブルを用いることで積分計算に要する時間を1/10に短縮できる。画像生成全体の時間を比較しても60~40%の短縮になる。テーブルの各要素及びインデックスは4bytesの記憶領域を使用するので、90×90テーブル1枚は約3.3kbytesの大きさになる。ただし、鏡面反射の鋭さが同じ物体は同一のテーブルを用いて輝度計算できるので、1画面の生成に必要なテーブル数はそれほど多くならない。したがって、テーブルが占有する記憶領域は問題ではない。第6章で本研究の成果をまとめる。本論文では隠れ面消去と輝度計算からサンプリングを排除した。2章から5章までの実験結果が示すように、本論文で提案した解析的な画像生成手法は極めて精密でかつ確実なエリアシング除去手法であると結論づけられる。名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学) (論文) 学位授与年月日:平成4年10月30日doctoral thesi
The problem of home project guidance in home economics education in senior high school : report of Matsue Study Group on Home Economics Education
departmental bulletin pape
A COMPLEX FUNCTION THEORY WITH GENERALIZED DIRAC MATRICES AS COMPLEX UNITS. I.
application/pdfdepartmental bulletin pape
Advances in verification presented in TACAS'13
Computers are becoming increasingly ubiquitous in all aspects of our life. It is becoming more and more important to ensure that the software (and hardware) that drives them performs as expected. Verification is one approach to improve quality of software and hardware. Verification attempts to formally prove that programs or systems fulfill desired properties and lack undesirable properties. This is a thriving area of research, and much resources are invested in extending it both in academia and in industry. In this special issue, we introduce four papers on verification selected from the 19th International Conference on Tools and Algorithms for the Construction and Analysis of Systems (TACAS’13)
From nondeterministic Buchi and Streett automata to deterministic parity automata
In this paper we revisit Safra's determinization constructions. We show how to construct deterministic automata with fewer states and, most importantly, parity acceptance conditions. Specifically, starting from a nondeterministic Buchi automaton with n states our construction yields a deterministic parity automaton with n2n+2 states and index 2n (instead of a Rabin automaton with (12)nn2n states and n pairs). Starting from a nondeterministic Streett automaton with n states and k pairs our construction yields a deterministic parity automaton with nn(k+2)+2(k+1)2n(K+1) states and index 2n(k+1) (instead of a Rabin automaton with (12)n(k+1)n n(k+2)(k+1)2n(k+1) states and n(k+1) pairs). The parity condition is much simpler than the Rabin condition. In applications such as solving games and emptiness of tree automata handling the Rabin condition involves an additional multiplier of n2n!(or(n(k+1))2(n(k+1))! in the case of Streett) which is saved using our construction
LTL generalized model checking revisited
Given a 3-valued abstraction of a program (possibly generated using static program analysis and predicate abstraction) and a temporal logic formula, generalized model checking (GMC) checks whether there exists a concretization of that abstraction that satisfies the formula. In this paper, we revisit generalized model checking for linear time (LTL) properties. First, we show that LTL GMC is 2EXPTIME-complete in the size of the formula and polynomial in the model, where the degree of the polynomial depends on the formula, instead of EXPTIME-complete and quadratic as previously believed. The standard definition of GMC depends on a definition of concretization which is tailored for branching-time model checking. We then study a simpler linear completeness preorder for relating program abstractions. We show that LTL GMC with this weaker preorder is only EXPSPACE-complete in the size of the formula, and can be solved in linear time and logarithmic space in the size of the model. Finally, we identify classes of formulas for which the model complexity of standard GMC is reduced
Advances in verification presented in TACAS'13
Computers are becoming increasingly ubiquitous in all aspects of our life. It is becoming more and more important to ensure that the software (and hardware) that drives them performs as expected. Verification is one approach to improve quality of software and hardware. Verification attempts to formally prove that programs or systems fulfill desired properties and lack undesirable properties. This is a thriving area of research, and much resources are invested in extending it both in academia and in industry. In this special issue, we introduce four papers on verification selected from the 19th International Conference on Tools and Algorithms for the Construction and Analysis of Systems (TACAS’13)
From nondeterministic Buchi and Streett automata to deterministic parity automata
In this paper we revisit Safra's determinization constructions. We show how to construct deterministic automata with fewer states and, most importantly, parity acceptance conditions. Specifically, starting from a nondeterministic Buchi automaton with n states our construction yields a deterministic parity automaton with n2n+2 states and index 2n (instead of a Rabin automaton with (12)nn2n states and n pairs). Starting from a nondeterministic Streett automaton with n states and k pairs our construction yields a deterministic parity automaton with nn(k+2)+2(k+1)2n(K+1) states and index 2n(k+1) (instead of a Rabin automaton with (12)n(k+1)n n(k+2)(k+1)2n(k+1) states and n(k+1) pairs). The parity condition is much simpler than the Rabin condition. In applications such as solving games and emptiness of tree automata handling the Rabin condition involves an additional multiplier of n2n!(or(n(k+1))2(n(k+1))! in the case of Streett) which is saved using our construction
- …
